Editorial Note   
Kenichi Tanaka, M.D.

さて、今回のニュースレターでは、Paradigm Shift(パラダイム・シフト)
をキィー・ワードに記事をまとめてみました。
ベストトセラーとなったStephen R. Covey: The 7 habits of highly effective people
 (日本語版「七つの習慣」)の中にもParadigm Shift(パラダイム・シフト)
ということを、個人・集団の成功の鍵の一つとしております。簡単にいいますと、
ものの見方(パラダイム)を少し変えてみることで、「なるほど、そうか」、
「目から鱗が落ちた思いだ」といった経験をすることが可能であるということす。

石沢 先生の日本麻酔学会見聞記は、最近のアメリカの麻酔科のパラダイムの
変換、講演の通訳などを扱っています。Clear and Present Dangerでは、
コンピューター制御の「マネキン」と一緒に訓練をうける(?)麻酔シミュレーター
に少しパラダイム・シフトを加えました。JAN無料化論争?は、批判を浴びる
ことから、「JANとは何か?」ということを再確認できたという意味で、また
一つのパラダイム・シフトを経験できたような気がします。JANに関するコメント
をいただいた先生方には大変感謝しております。
富江 先生は、前回のリヴァース...の続編ともいえる「カルチャー・ショック」
で留学に関する見方を変えてくれます。
留学情報は、今年の7月から臨床レジデンシーに入られる西尾一寿太 先生に
提供していただきました。

このニュースレターは、JANのMission Statementであります。
会費を払ってJANに加入された人は、アメリカおよび日本の麻酔臨床、または海外
留学・生活に対し、問題意識もっている集団であると考えます。
会員がお互いに、JANに対する意見(パラダイム)を交換していくことは、
会の発展、改善にとって重要なことでしょう。

会費のことですが、会報の出版・郵送を賄うという現実的理由の他に、将来的に
会が安定すれば、富江先生が、JAN活動の理想の一つとして挙げた「アメリカ臨床
医学医師への無利子資金貸付」を実現するために使いたいと思います。若い医学
生・医師に外国の医療を見る機会を与えるのは、たとえ日本の医学が世界の先端
に立っているとしても有意義と思われます。
海外で勉強・労働することは、楽しいことばかりではありません。同じような
理想をもついろいろなの先生方の留学・海外体験をJAN Newsletterを通して
共有し、いろいろなものの見方を学び、苦労を分かち合い、人生を豊かにしてい
けるとよい、と思っております。
それでは、皆様、健康に留意して、夏を乗り切ってください。 


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