ここでは服装や研修医の必須アイテムから実際に患者を入院させ、
治療し、退院となるまでの研修医の日常生活を細かく述べてゆく。
服装 Style
白衣は医学生を除き皆丈の長いものを着用している。医学生は
まだ学位がもらえず半人前なので(?)背広くらいの丈の短い
白衣を着ている。白衣の下は、ワイシャツにネクタイという
きちっとした見なりが要求される。ワイシャツだけとか白衣の
下にポロシャツだけというのは絶対に許されない。
このような格好をしていて首になった研修医を私は知っている。
ただし例外があって、On CallやNight Float(後述)の時には、
手術着の上下やジーンズ、スニ―カ一といった格好が許される。
これはとにかく夜も全く眠れないほど忙しく、機能優先のため
である。白衣はインターンのほとんどが着用し、2年目、3年目
となると段々と着なくなる。アテンディングともなるとほとんど
背広姿である。これには訳があって、インタ―ンは白衣の3つも
4つもあるポケットに必須アイテムを忍ぱせておくからである。
必須アイテム
IDカ―ド:写真入りで、病院の出入りに必要。
聴診器:首の周りに常時かけておく。3MのLittmannがほとんどである。
Beeper(ポケべル):世の中でこれほど嫌なものはない。
クリップポード:―日でやらなければならないことを書いておく。
胸ポケットの中
1)Pocket Telephone Directory:病院の電話帳
2)スケジュール帳
3)Patient Card:患者のメディ力ルナンバ―、現病歴、既往歴、
投与薬、検査結果などの重要な情報を書き込んでおく。
4)黒のボールペン:昔のコピ一機は青の文字をコピ一でき
なかったため、書類はすベて黒で、という規則がカラー
レ―ザープリン夕ーの時代にもまだ残っている。
5)ペンライト:製薬会社や生協の本屋でただでくれる。
6)Devider:EKGを読むときに使う
7)Tongue Depressor:舌圧子
8)アルコールパッドとバンドエイド:
採血の際やちよっとした傷の手当てに。
9)ivカテーテル針と生食:
ivアクセスがない、とかivラインが
抜けたと看護婦からコールがあった時、ただちに病室に向かい
iVラインを確保できるように。
10)便鮮血反応紙と反応液:
反応液は必需品で、病棟でよく不足
している。この液がないとせっかく直腸診をし、便を便鮮血
反応紙にのせてもグアイアック反応を見ることができない
ので、便のついた反応紙を持って、病院中を彷檀う羽目になる。
前ボケットの中
ここには詰め込めれるだけのものを入れておく。
On CaIl時に必須の参考書からバナナやパンなどの非常食まで
色々である。