アメリカ臨床研修入門


内科研修ガイド各論
Hitoshi Tomizawa, M.D.

参考書・マニュアルその他

   1)熱病 Sanford
    The Guide to AntimicrobiaI Therapy 1997
    毎年改訂される抗生物質のバイブル。
    感染症の専門家もこの小冊子を参考にするほどである。
    製薬会社のプロパーさんがただでくれることもある。
    Antimicrobial Therapy,Inc.591O
        North Central ExpressWay, Suite 1955 DaIlas,TX 75206
        Tel 214-75O-5783 Fax 214-75O-5786
   2)Handbook of Commonly Prescribed Drugs
    この小冊子には、日常よく使用する薬について簡単に、
    その適応、投与量、注意次項が書かれている。
     Medical Surveilance lnc. P.O.Box 1629
          West Chester,PA  19380
          Tel 610-436-8881 Fax 610-436-1803
   3)Residnts' Prescribing Reference($14)
    これは大変よくまとっまた小冊子で大変人気がある.
    その理由は、この手のReference bookの中でー番小さく、
    しかも疾患別に掲載されていて、こと細かく注意次項や
    副作用が書かれているからである.
    しかしながら生協等では売っておらず、通販のみである。
    レジデントには無料で送ってくる。
    PresCribing  Reference  Inc.
        53 Park Place,NYC, NY  10007-2407
   4)Physician's Drug Handbook
    これは約1000ページのReference  bookで、薬の相互作用や、
     T1/2(ハーフライフ)まででているちょっとしたマニュアル
     本である。
     Springhouse Corporation,P.O.Box 908,
         1111 BethIehem Pike, Springhouse, PA19477-0908
   5)The CharIes Press Handbook of Current Medical Abbreviations
    これは研修を初める時か、その直前に見ておくと、とても
    役に立つ、医学略語に関する小冊子である。
    チヤート(カルテのこと)は略語(暗号?)の嵐であるので、
    どんなに英語カがあっても前以て経験していないと、
    何が書いてあるのかさっぱり分からないということになりかね
    ない.
   6)A Pocket Guide to Physical Examination and History Taking
    これも研修を初める時に役に立つ、病歴と身体所見の取り方
    に関する小冊子である。
   7)On Call, Principles and protocols,Gilles/Marshall
     On Call時の必需品。夜中にBeeperがなり、看護婦が、
     患者が頭痛で嘔吐しています。」と言ってきた時に、
     とっさにを鑑別し、診察はどの所見が重要で、検査は何を
     オーダーしなければならないかを工レべーターのなかで必死
   に読み、病室へ向かうという具合になっている。
   8)Current Clinical Strategies, MEDlCINE,Paul D.Chan,M.D.
     これは入院患者を取る時に必須の小冊子である。内科の
     代表的な疾患例について、入院時のオーダーの書き方(看護婦
     への指示、投薬の指示、検査の指示など)が細かく書かれている。
   9)The Washington Manual
     日本語にも翻訳されているのでー度は目にしたことがあるで
     あろう。治療指針に関し、とにかく毎日よく使うマ二ュアル
     である。しかしアテンディングに聞かれた時に、ワシントン・
     マニュアルに書いてあるからこの薬を使用したなどとは言って
     はいけない。これはあくまでマニュアルであって、そういう時
     には、ニュ―イングランド・ジャーナルの何月号に何々のスタ
     ディーが出ていて、それによるとこの薬が有効であると結論
     付けられていたので使用した、と言わなIナればならない。
   1O)Practical Guide to the Care of the Medical Patient
      Fred  F.Ferri, M.D. (Mosby)
     これはワシントン・マニュアルが東の横綱なら、西の横綱に
     当たるマニュアル本である。全体が箇条書きになっていて
     とても読みやすい。
   11)電子手帳
     ―番人気のあるのが、Franklin Digital Book Systemである。
     これはワイシャツのポケットにはいる大きさの電子手帳で、
     後ろにカートリッジを二つ取付けることができるようになって
   いる。カートリッジは、ハリソン内科学、PDR(Physician's
     desktop  reference)、ワシントン・マニュアル、メルク・
     マニュアルなどがある。電話帳のようなこれらの本を持ち運ぼう    
     と思うと―苦労であるが、この電子手帳ならいつでもどこ
     でも調ベたいものが、ぱっと出てくるので大変便利である。
     次によく見かけるのが、Hewlett PackardのHP2OOLXと
     シャープのアメリカ版ザウルスである。
     これらはポケット・コンピュー夕で、通信などができるほか、
     スケジュール機能、患者の情報を入力できるデータベース
     などが搭載されている。
    12)健反射用のハンマー
    13)筋注用の注射器
      DemeroI, Haldol, Ativanなどよく使用する筋注薬は、
      注射針付きで保管されているので、プラスチックの
      注射器の部分をはめて注射するようになっている。
      このプラスチックの注射器の部分は貴重品なので、
      見つけ次第ポケットにしまっておく(看護婦には怒られるけれど)。
 
入院患者に続く


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