アメリカ臨床研修入門


内科研修ガイド各論
Hitoshi Tomizawa, M.D.


Conference

以下のラウンドは毎日あるわけではないが、週―回の割合で
約―時間行われる。
内科以外の情報や最新の医学知識を得るのに重要である。

グランド・ラウンド

病院のアテンディングや他大学の教授が最新のトピックを取り上げ
スライドをつかってプレゼンテーションする。
虚血性心疾患の最新の治療法や、現在スタディが行われており、
数か月するとニューイングランド・ジヤーナルに結果が発表
されるものなどが聞ける。

チーフ・オブ・サービス

チーフレジデントが医学上重要な症例をピックアップし、
その症例を受け持ったインターンが、アテンディングや他の
レジデントの前でスライドを交えてプレゼンテーションする。
心電図や、レントゲン写真、それに病理のスライドまで用意し、
教科書やジャーナルを要約し発表する。
大変緊張するが、イン夕―ンの檜舞台みたいなものである。
 

放射線科ラウンド

特に胸部X線、CTやMRlの画像が診断に重要な、呼吸器科や
神経科などをローテートしている時に、放射線科のチーム
と共同でラウンドを行う。放射線科のアテンディングが画像
を専門的に読み、そこから予想される艦別診断が内科的な
ものとは異なり大変有意義なラウンドである。

精神科ラウンド

精神科の基本は患者とのインタビューであり、このラウンド
のメインは精神科のアテンディングが患者とー対ーでインタ
ビューする所にある。イン夕ビュ―には型があって聞くべき
要点がある。どう会話を切り出し、患者の心をつかみ、診断
に重要な質問をポイントを押さえて聞いてゆく。
生活歴や家族歴のことまで根掘り葉掘り来てゆくと優に30分
は過ぎてしまう。しかしこれがアメリカでは標準で外来の初診
時には―人1時間をかけて診察するのが当たり前である。
英語が母国語でない者にとって、言葉の選択や、会話のやり
取りを学ぶのに大変役に立つラウンドである。

ヌーンカンファレンス(昼カンファ)

唯ーの息抜きの時間が、昼のカンファレンスである。
製薬会社のプロパーさんが昼食を御馳走して薬の説明をする
のは禁止されてしまったが、病院がただで、ジュ―ス、
サンドイッチやピザを出してくれ、それらを食べながら
アテンディングの講義を聞く。

恐怖のOnCaIlに続く


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