アメリカに渡ってきてもう十二年になるのが自分
でも時々信じられない気持ちです。
  最初は二年の  留学のつもりだったので,軽い気持ち
でやってきたのにいざこちらに来てみてすっかりその
国際的な文に魅せられてしまい何とかこのままアメリカに
残れないかと思ったのですが,さてそれからがアップ
アンドダウンの思いもかけない障害物競争でした。
  まずビザのことから調ベないとわからないことだらけ。
私のビザはJー1と言って, 交換留学生用のビザで,
基本的に国際間での学生の交流を推進するための目的で
出されているので,J―1で入ってきた人はいずれ自国に
もどって行くというのが前提になっています。
大抵の場合ビザの時効以後に何年間か、普通二年間は
自国にもどらないといけないような規定がついています。
幸い私のビザにはそのような規定はついて無かったので,
なんとかその網に漏れたようなものですが, 何とかこちら
に残ろうとして入ってきている沢山の外国人特に留学生の
大変な苦労をいろいろ聞いたものです。
私にとって知っておきたい事が二つあったのです.
ひとつはアメリカでの医師免許取得の可能性で、二つめは
永住権取得の可能性についてです。  医師免許については
またの機会に書くとして, 永住権については弁護士に会っ
て聞いて見るしか皆目かりがありませんでした。
弁護士に言わせると, 医師の入国は年々難しくなってきて
いて, ―度医療関係の事を始めるとビザの取得がとても難
しくなるので, やらないようにいわれ, 生活収入のことを
かんがえるととても不安に怯えたのはしかたのないこと
とおもえます。
またビザの書き換えにはスポンサーといって雇い主がこの
ひとを雇いたいので審査してくださいと移民局に申請しな
いといけないシステムになっているので, そのとき来て
いた留学先のTulane大学で雇ってもらえるように仕事を
しないといけないという状況に追い込まれて気楽だった
はずの留学がー転してシリアスな生き残り戦争に変わって
しまいました。
とにかく  J―1から直接永住権の確立はできないので,
まず, Hー1ビザに変えるように言われて,その手続きを取り
ました。その手続きにはほとんど時間が掛かりませんで
した。手続きを取って二か月程でH-1がとれました。
それから永住権への変換にとても時間がかかりました。
永住権の事をこちらではグリーン  カードと呼ぶのですが
なぜそうよばれるのかよくはしりません。
力ードそれ自体はピンクのカードです。基本的なことは
移民で入って来る人がすでに在住しているアメリカ人の
仕事を横取りするのでは無いということを証明するプロセス
だということです。